炊飯器はどこに置く?蒸気対策や家電収納は必要?1年間使ってみた結果と、検討した内容をまとめました。
こんにちは、むいむいです。
今日のテーマは炊飯器の置き場所です。
皆さんはどこに置いていますか?これって意外と悩みますよね。
むいむい家は建築前にさんざん悩んだ結果、カップボード(食器棚)のカウンターにそのまま置く事にしました。
しかしカウンターに直接置くと、蒸気が吊り戸棚に当たってしまいます。
この問題に関して、私がどう考えて結局どうしたのか、そしてそこに置いて1年間使ってみた結果をお伝えしたいと思います。
この記事はこんな人におすすめです。
- 炊飯器をどこに置こうか悩んでいる
- 炊飯器の蒸気対策が気になる
- 炊飯器をカップボードのカウンターに置いたらどうなるか知りたい
- カップボードの家電収納や、蒸気排出ユニットが気になる
- 炊飯器から出る蒸気が気になる
- 蒸気セーブ機能のある炊飯器は少ない?
- 炊飯器をどこに置く?選択肢は大きく分けて4つ
- 炊飯器の蒸気は棚や吊り戸棚に当たっても大丈夫なのか?
- そもそも蒸気で棚・吊り戸棚が劣化することは発生するのか
- 素材が痛むかどうかはどう判断したらいい?熱で傷むことは?
- 蒸気によって壁紙が劣化することはある?
- 私が選んだのはカップボードのカウンター上に直置き
- 一年間、戸棚に蒸気を当て続けたらどうなったか
- 終わりに
炊飯器から出る蒸気が気になる
炊飯器の置き場所に悩む理由はひとつ。蒸気が出るからです。
上に何もなければ気にならないかと思いますが、炊飯器を効率的に収納しようと思うと上に戸棚や何かしらができるケースが多いと思います。
そしてそこに蒸気が当たるのが気になるという方が多く、私もその一人でした。
これは割と定番の悩みなようで、マイホームブログを書かれている皆さんもよく悩んでいるのを見かけます。
ただ、そもそも蒸気が出ない炊飯器だったら悩む必要もありません。
蒸気が全くでない!という炊飯器は数えられる程しかないのですが、蒸気がほとんどでない、蒸気セーブ機能を備えた炊飯器は結構あります。
それなら、蒸気セーブ機能のある炊飯器を買えば、蒸気で悩むことなんてなくない?と最初は考えました。
蒸気セーブ機能のある炊飯器は少ない?
しかし、蒸気セーブ機能のある炊飯器はあまり種類が多くないと聞いた事がありますから、実際にどれぐらいあるのか調べてみましょう。
まずは普通の炊飯器がどれぐらいあるか価格.comで調べてみます。
記事執筆時に登録されていたのは553製品で、ほとんどが5年以内の発売の商品です。
それに対して蒸気セーブ機能がある機種はこちら。
67製品と、およそ1割ぐらいの機種となるようです。
もう少し絞って、蒸気セーブ機能付で3万円以内にで2019年に発売された機種だと11機種。
ちょっとした品番の違いを含んで11機種なので多いとは言えませんが、売れ筋ランキングに含まれている機種もあるので選択肢はありそうです。
蒸気セーブ機能なし3万円以内2019年発売だと、ちょうど100件。
やはり蒸気セーブ機能がある機種は1割程度と見てよさそうです。
1割だとしても十分に選択肢はあるなと感じたので、どうしても炊飯器の置き場に悩むようなら蒸気セーブ機能あり狙いで炊飯器を選んでも(買い替えても)いいかなと思います。
ただ当時の私は、できることなら蒸気セーブ機能が無くても設置できるようにしたいと思ったので、まずは蒸気が出てもいいようなキッチンレイアウトにできないか検討しました。
炊飯器をどこに置く?選択肢は大きく分けて4つ
では、どこに炊飯器を置いたらいいでしょうか。検討してみます。
カップボードのカウンター上
おそらく新築で最も一般的で、複雑な事を考えずに場所を決めれる場所です。
電子レンジやトースターなどのキッチン家電を置く場所でもあるので、とりあえずここに置いておこう。という人もいるのでは。
他のキッチン家電と並びを変更すれば、後から位置を変えることもできますし、費用も比較的かからないので無難です。
ただし、カップボードの上部には吊り戸棚や棚を設置することが多く、そこに蒸気が当たってもいいのか?というのが気になる所です。
カップボードのスライド式・家電収納内
カップボードに付いている家電収納は、炊飯器を設置するために用意されているようなユニットです。
カップボードのカウンター上に置くと、炊飯器を使うために上部のスペースを空けておかなければなりませんし、棚などに蒸気があたるという問題があります。
ただ、家電収納であれば引き出して炊飯すれば蒸気の問題はクリアできますし、収納しておくときは上部のスペースが必要ないので、スペースが有効活用できるという大きなメリットがあります。
このため、キッチンスペースが比較的小さくなりがちなマンション等に向いていますが、引き出しているときは通路幅が狭くなるというデメリットもあります。
また、カップボードのユニットが制限されるというデメリットも。
しかしその通路幅が狭くなるといっても、ダイニングとの通路とは逆側に設置していればあまり問題にはなりません。
小さな子供がいる場合は、炊飯器や家電収納がいじられる、炊飯時の蒸気に触れてやけどをしてしまう、等のデメリットもありますが、例えそれがなくてもキッチンは危険地帯なので、大きなデメリットと言えるかは微妙です。
私は賃貸に住んでいる時に、この家電収納に炊飯器を入れて実際に使っていましたが、通路幅が狭くなるのが気にかかりました。
また、カップボードのユニットを80㎝の4段引出し、90㎝の4段引出し、60㎝の1段引出し(下はゴミ置き場)という組み合わせにしたかったのですが、家電収納のユニットをつけると組み合わせが変わってしまいます。
幅広の4段引出しはキッチンにおいて重要な収納だったため、これは削れない。
という事で家電収納はつけるのを諦めました。
カップボードの家電収納+蒸気排出ユニット
メリット・デメリットは家電収納と同じような内容になりますが、発生した蒸気を機械的に前方に排出するため、収納した状態でも炊飯できるのが最大のメリット。
蒸気を感知して自動ONになるタイプなど色々ありますが、共通しているのは一つ。
ユニットの価格が高い。笑
メーカーにもよりますが普通の家電収納と3~5万円位は違います。
音に敏感な私としては、ユニットの音も多少すると思うのでそこも気になるところです。実際には調べていませんが・・・
家電収納と同じ理由でむいむい家には採用できませんでした。
それ以外の場所
この他だと、キッチン用のワゴンの上や、ラックなどに炊飯器を置くことが考えられます。
この場合は上部に空間が設けられることが多いので、蒸気の心配はありませんが、このワゴンを置くスペースがない家には向きません。
賃貸とかならこれで全然いいと思うんですが、むいむい家にはこの置き方はできませんでした。
炊飯器の蒸気は棚や吊り戸棚に当たっても大丈夫なのか?
家電収納や蒸気排出ユニットは採用できなかったのでカップボードのカウンター上に置きたい。
ただ、カップボードの上部には吊り戸棚があるのでそこに蒸気が当たっても大丈夫なのかという点が気になります。
まずはネットで調べてみましたが、どの程度離せば問題ないという納得できる回答は得られません。
それもそのはず、発生する蒸気量も異なれば棚・吊り戸棚に使用されている素材も違いますから、どれぐらい離せばいいかなんて一概に言えません。
カップボードのメーカーはどう考えているのか調べてみると、ここでも明確な回答は得られません。
私が採用しているTOTOのミッテの説明書を見ると「キャビネットに蒸気を当てたままにしない」という曖昧な表現になっています。
メーカーとしても、蒸気が大量に発生するような状況であれば劣化する可能性はありますし、そもそも当てて問題がなかったら蒸気排出ユニットの存在意義がなくなってしまいますから、「あんまり蒸気を当てないでね」的な表現になってしまうのかと推測します。
ちなみにショールームのお姉さんに聞いてみたところ、確実ではありませんが50~60㎝ぐらい上部を開けていれば大丈夫なのでは?と言われました。
50~60㎝というのは炊飯器の蒸気の出るところから上の棚までです。
ただし、タカラスタンダードのカップボードだけは、「吊り戸棚の下の素材もホーローなので炊飯器の蒸気で傷むことはありません」と言い切っています。これは心強いですね。
カップボード・食器棚(周辺収納) | システムキッチン オフェリア | タカラスタンダード
タカラスタンダードは吊り戸棚だけでなく、家電収納の上部もホーローで出来ています。
なので、他のメーカーにはある「蒸気排出ユニット付きの家電収納」というもの自体ありません。
メーカーがこう言ってくれれば、蒸気でカップボードが痛むことは無いんだな、と安心して使えるので嬉しいですね。
その他には、モイス(水蒸気を吸収する珪藻土のようなもの)などで対策することを推奨し、オプションとして用意しているメーカーもありました。
このモイスはDIYで取り付ける事もできるので、そうされている方もいます。
そもそも蒸気で棚・吊り戸棚が劣化することは発生するのか
そもそもですが、炊飯器の蒸気で棚・吊り戸棚が劣化することはあるんでしょうか。
ネットで調べたときも、「吊り戸棚に蒸気が当たると気になる」「蒸気が当たっても大丈夫なのか」という書き込みはよくありましたが「実際に炊飯器の蒸気で何かしらが劣化した」という話はほとんどありませんでした。
というのも、私の実家は炊飯器から上部30㎝~40㎝程度しか開けずにその上が集成材の棚になっていましたが、そのまま20年近く使用していて大きな劣化は見られませんでした。
この結果を知ると、蒸気で棚が劣化するというは考えすぎなのかという気もしてきます。
しかし、少なからず下記のサイトのように蒸気でカップボードが痛んだという投稿も見られます。
こちらは、家電収納で炊飯器を使っていたら、ちゃんと炊飯時は引き出していたと思ったのに蒸気がカップボードに多少当たっていたようで、カップボードの木材が半年足らずで膨らんできてしまったという内容です。
ここから少し難しい話になります。
このトラブルは、カップボードに使用されている内部の木材をきちんと表面処理していなかったのが原因です。
木質繊維版は、耐水加工してあるものを除き基本的には水分に非常に弱く、表面に耐水性のある化粧加工をするのが普通です。
カップボードなどの家具は一般的にこの木質繊維版を内部に使用していますが、表面は化粧加工が施されているため、蒸気などの水分から守られています。
この素材は水分を含むと膨らんだり崩れたりし、容易に強度が失われます。
気になったのでむいむい家で使用しているTOTOの吊り戸棚についてカタログで調べてみましたが、やはりパーティクルボードやMDF(木質繊維板の一種)が使用されているようです。
引用:TOTOシステムキッチン ミッテカタログ 2019.8版
素材が痛むかどうかはどう判断したらいい?熱で傷むことは?
蒸気が当たる場所が痛まないかどうかを調べたければ、そこがきちんと表面加工などで保護されているか?というのが大事なポイントになると思います。
むいむい家の吊り戸棚は、戸棚の間や、扉の下部なども保護されていますので、まぁ大丈夫かなと判断しました。
実家の棚が蒸気に当てられ続けても問題なかったのは、木質繊維版ではなく下のような集成材を使用していたからと思われます。
基本的に表面加工が前提の木質繊維板に比べ、集成材はそのまま使うこともできるため耐水性はそれなりにあります。このため、蒸気にあてられても問題なかったのでしょう。
それと、炊飯器と吊り戸棚の距離はどれぐらい離せば良いのでしょうか?
ここまでは水分という視点から考えてきましたが、あまり近いと熱による影響も考えられます。
ただ、家電から出る蒸気の熱程度であれば、木質繊維板に与える影響はあまりないと思います。
しかし、表面加工は種類により熱に弱い可能性があります。
これに関しては種類により耐熱温度が違うので何とも言えません。
ある程度離していれば、熱による影響は大きくないと思いますが・・・
参考までにむいむい家では、炊飯器から吊り戸棚まで30㎝以上離れています。
ただ例えば、下記の画像のような狭いスペースでそのまま使用すると、上部に熱による表面加工の剥がれや、木材のゆがみ等が起きる可能性もありえるので、注意が必要でしょう。
引用:【楽天市場《萩原》キッチンワゴン :e住まいるスタイル
蒸気によって壁紙が劣化することはある?
一体型の食器棚をご使用なら問題ありませんが、むいむい家のように吊り戸棚を設置していると裏側が壁紙になっていることもあります。
この壁紙にも影響はあるのでしょうか?
まず炊飯器の直上にある棚と違い、直接蒸気が当たるわけではないので熱の影響はあまりないと考えられます。
問題は水蒸気ですが、ほとんどの家の壁紙はビニールクロス、つまり樹脂製なのでほとんど水分を通しませんし、壁紙自体が水分を含んで傷むことも通常ありません。
ただ、壁紙の接着剤は水に弱い事があるので、壁紙同士の隙間があればそこから水分が入って壁紙がめくれてしまう可能性があります。
めくれてしまったとしても補修する接着剤などで比較的簡単に直せますが、剥がれてしまったら面倒なのは確かなので、環境(壁紙との離隔、蒸気のこもりやすさ等)を考慮した上で自己判断・自己責任で使用するか、壁紙が近いようなら別の位置を検討するかになります。
なお、水蒸気に弱いのは継ぎ目の部分だけですので、水蒸気の当たりそうな場所に継ぎ目が無ければ剥がれてくる可能性はかなり低いと思います。
私が選んだのはカップボードのカウンター上に直置き
結局、消去法でカウンター上に置く事にしました。
もし吊り戸棚にダメージがありそうな兆しがあれば、別のところに置くか、蒸気セーブ機能のある炊飯器に買い替えるかを選ぶことにします。
そもそも家を建てている時はあんまり検討する時間もなくて、この問題に関しては行き詰っちゃったので、とりあえず暫定的にカウンター上に置いてみて、ダメなら後は別途考えようと思っていました。
まぁ何とかなるか~ぐらいの感じですね。
一年間、戸棚に蒸気を当て続けたらどうなったか
なんと、全然大丈夫。
普段ごはんを炊くときは3合の炊飯器で2合炊いていますが、炊飯後は戸棚の下がしっとりしますが、炊き終わればすぐに乾燥します。
そして久しぶりに戸棚の下を覗いてみたら、水分が乾燥したときに残るような跡も何もなし。
写真では模様が見えますが、ただの影です。
ツルツルで変色もしていないし、まったく変化が見られない。
戸棚の中に湿度が入っていくようなことも無さそう。
むいむい家はカウンター上から吊り戸棚までの距離は55cmで、炊飯器の高さが20cmなので、炊飯器の蒸気吹き出し口から吊り戸棚までは35cmになります。
結論としては、炊飯器の蒸気吹き出し口から戸棚まで35cm離れていて、2合程度のご飯を炊くことを毎日繰り返しても、1年間で変化はまったく見られない。
私の見たところでは、おそらく10年程度使用しても問題なさそうと思われます。
ただし、蒸気吹き出し口から棚までの距離が近い場合は熱の伝わり方が異なる可能性があるので、極端に近いのはどうなのかなと思います。
また、上部の棚などが木質繊維板など蒸気に弱い素材で作られており、その一部が見えている場合は注意が必要です。
終わりに
蒸気で棚が痛むというのはただの気にしすぎだったのでしょうか。
よく話題にあがるので皆さん疑問に思っているのは確かなんですが、傷む可能性があるからといって過剰に対策するというのもなんだか違う気がします。
私は説明書に「やらないほうがいい」と書かれていることでも、自分でOKだと思ったら自己責任でやっちゃうタイプなので、こういう結果になりました。
本当は炊飯器の上に何もなかったらそのほうがいいんですけどね~。
まぁ、猫とかならいいかも・・・いやダメだ。
それでは、ここまでお読み頂きありがとうございました。
もしよろしければ、他の記事もどうぞ!
キッチンで悩んだのはゴミ箱のタイプや置き方について、どう解決したかを書きました。
キッチンの通路幅と、カップボードの選び方について書きました。